プール内でコロナウイルスに感染する事はある?

子育て・レジャー

プール開催の中止が相次いでいますね。
実際にプールでの感染は起こりうるのか?
結論はもちろん開催するのでプール内での感染はほぼないようです。

この記事は
☑︎プールで感染しない理由
☑︎気をつける事
について書いています。

プールで感染しない理由とは?

プールで感染しない理由には

・プールの次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌は非常に強力である
・室内の場合、湿度(50%~60%)を保つことによって、プール施設内は感染防止に優れた環境である
・室外の場合、外の気温により感染リスクが少ない

この3つにより感染リスクは少ないものとしています。

「次亜塩素酸」による、プールの消毒

新型コロナウイルスは完全に解明されていないものの、プールに含まれている標準濃度の塩素やその他の消毒剤で死滅することはわかっている。

新型コロナウイルスは『 水・湿気に弱いウイルス種 』で、『 プール塩素水(次亜塩素酸カルシウム)』に触れた場合、約0.5~1秒で不活性化(死滅)します。

https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005-2.pdf

現在多くのプールで実施されている消毒方法には

(1) 連続注入装置を利用する
(2) 錠剤の溶解速度で調整する
(3) 溶解速度の遅い塩素剤を用いる
(4) 塩素安定剤を使用する

などがあります。

プールで消毒の目的に用いられる塩素剤には、

◻️次亜塩素酸ナトリウム液

次亜塩素酸→NaOClの水溶液
濃厚の高い次亜塩素酸ナトリウム液…皮膚に対して強い腐食性がある

プールでは(1)の方法で次亜塩素酸ナトリウム液用の耐食性注入ポンプを使って、プール水を循環する配管に圧入して、その水をプールに送水ポンプで送り込むという方法で消毒します。
大量の水で薄めたものをプール全体に散布するようにする事で、大量の水で薄め、液のアルカリ性が弱められるだけでなく、プール全体への残留塩素の分布がよくなります。

◻️次亜塩素酸カルシウム
高純度の中性次亜塩素酸カルシウム剤
保存性がよく水に溶解した際の不溶解分がほとんどない事が特徴です。
品質のよい中性次亜塩素酸カルシウムは有効塩素含有量が70%以上あり、市販商品の形としては、錠剤と顆粒があります。顆粒のものはプール水中に散布すると速やかに溶解します。錠剤のものはプールに投入しておくとしだいに溶解して、徐々に有効塩素濃度が上がるので、装置を使用しなくても有効塩素の補給が手軽に行えるという特徴があります。また、顆粒を使用し、一旦機械内で溶解して注入する塩素水注入装置もあります。
◻️塩素化イソシアヌル酸

イソシアヌル酸という化学的に安定な化合物に塩素を作用させて製造されます。

顆粒→プール水中に散布すると、不溶解分を残さずに溶解
錠剤→プールに投入しておくとしだいに溶解
なち
なち

小学生の時によく使っていたのはこの錠剤タイプでしたね!

が使われています。
この塩素酸が新型コロナウイルスの死滅に有効だと言われています。

塩素殺菌は「空間」も殺菌する

プールは24時間365日塩素殺菌と濾過循環、プールサイドも湿度を保ち、『 プール塩素水(次亜塩素酸カルシウム)』が常時蒸発しているため、空間殺菌によりウイルスは生きていけない環境です。

このため、プールサイドなどの空間も殺菌されるので環境自体は感染リスクが低いと言えます。

プールで気をつける事

では、プールでもし感染するとしたらどんな事が原因となるでしょうか?

それは、

【更衣室などのプールサイドから離れた空間】

プールサイドの空間除菌も有効とありましたが、更衣室などは割と離れたところにある事が多いですよね。
しかも、そこまでの道のりはマスクなし。
そういった場所での感染リスクや、消毒の難しさから、断念する施設もあるようでした。

実際に、更衣室が原因と考えられる事例もあるようです。

「山形県内の食品工場で発生した計10人のクラスターでは、最初に感染が確認された従業員と昼食を一緒に食べていた従業員たちに当初、検査を実施していました。その後、同じ更衣室を使っている従業員にまで検査を広げたところ、感染拡大が判明したのです。感染が発覚した全国各地のスポーツジムでも、更衣室が疑われるケースが何カ所もありました」(医療ジャーナリスト) 再開した全国の学校では夏にプールの授業もある。更衣室は老若男女にとって身近な場所だ。感染の専門医である、「のぞみクリニック」の筋野恵介院長は更衣室の感染リスクが高い理由をこう語る。 「更衣室は密閉空間で、基本的に最小限のスペースで作られていますから3密になりやすいんです。会社の更衣室なら1~2畳の狭い空間で5~6人が着替えたりすることもありますよね。窓がない部屋も多く、空気がこもりやすいのも懸念点です。始業前や終業後などの同じ時間帯に利用することも、リスクが高まる要因です」

https://news.yahoo.co.jp/articles/8fe0c2230023a496a3b6115265793f2defe2c9a8

なるべく移動時は距離をとるか、マスクやタオルを当てるなど細かな対策を心掛ける必要がありそうです。

【トイレやシャワー】

プールサイドに近いので大丈夫と考えて油断してしまいますが、密室で塩素殺菌が届きにくい環境になってしまいます。
トイレ時や並ぶ時に備えてアルコールを持ち運ぶなどの対策もしましょう。

なち
なち

今年のプールはプール外に気をつけて過ごす必要がありますね。
熱中症にも気をつけながらしっかりと対策をとっていきましょう!